開発環境整備      

wxWidgetsのインストールからコンパイルまで
wxWidgetsのインストールにはやけに時間がかかった(自分は3時間)けど、特にひっかかるところがなければ20分もあれば終わると思う。

■Borland C++ Compilerインストールの注意点

  • borland\bcc55\binフォルダにbcc32.cfg、ilink32.cfgファイルを作成
  • 環境変数のPathに%INSTALL%\borland\bcc55\binを登録

    ■wxWidgetsのインストール

  • stable(安定)なwxMSW-2.4.2.zipをダウンロードして好きな場所に展開
  • ユーザの環境変数に変数名「WXWIN」としてインストールしたパスを登録
       例:WXWIN  C:\wxWindows-2.4.2
  • コマンドプロンプトを開いて、%WXWIN%\src\mswに移動
  • 以下wxWidgetsのライブラリを作成(バッチファイル作ってみた)
            //インストールフォルダに移動
            C:\>cd %WXWIN%\src\msw
            
            //debugバージョンのライブラリ作成(スタティック)
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 clean
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32
            
            //releaseバージョンのライブラリ作成
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 clean
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 FINAL=1
            
            //hybridバージョン(デバッグ情報をある程度保持)
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 clean
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 FINAL=hybrid
    
            //debugバージョンのDLLを作成(ダイナミック)
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 clean
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 DLL=1
            
            //releaseバージョンのDLLを作成(ダイナミック)
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 clean
            C:\〜\src\msw>make -f makefile.b32 DLL=1 FINAL=1

    警告が結構いい感じに出ますが無視
  • %WXWIN%\libに以下のものができたか確認
            wx24s_bcc.lib     wx24ds_bcc.lib
            wx24d_bcc.lib     wx24_bcc.lib
            winpng.lib        tiff.lib
            regex.lib         jpeg.lib
            wx24d_bcc.dll     wx24_bcc.dll

  • 次にwxWidgetsのヘッダファイルをインクルードするためのパスを設定
  • borland\bcc55\binにあるbcc32.cfg、ilink32.cfgファイルを以下のように
            //bcc32.cfg「〜」の部分はインストールした場所に応じて変えること。
            -I"c:\〜\Borland\Bcc55\include"
            -I"%WXWIN%\include"
            -I"%WXWIN%\lib\msw"
            -I"%WXWIN%\contrib\include"
            -L"c:\〜\Borland\Bcc55\lib;%WXWIN%\lib;%WXWIN%\contrib\lib"
            
            //ilink32.cfg
            -L"c:\〜\Borland\Bcc55\lib;%WXWIN%\lib;%WXWIN%\contrib\lib"

    ■samplesのコンパイル・実行

  • %WXWIN%\samplesに移動
  • いろんなサンプルがあるので食指の動くほうへGO
  • 上と同様にコンパイル
            //サンプルフォルダに移動(ここではimageに入ってみる)
            C:\>cd %WXWIN%\samples\image
            
            //makefileを使ってコンパイル
            C:\〜\samples\image>make -f makefile.b32

    たったこれだけです。あとは実行ファイルを動かしてソースを見て勉強勉強!

    ■自作アプリのコンパイル・実行

    いつものように[bcc32 〜.cpp]とやろうとしても上手くいきません。wxWidgetsが内部でいろんなライブラリを使うのでそれを全て記述しないとエラーで埋め尽くされる(^^;
    よってmakefileを使うんだけど、すでに用意されているものを使うと簡単にできる。↑で使ったmakefile.b32の中身を見ると
            WXDIR = $(WXWIN)
    
            TARGET=image
            OBJECTS = $(TARGET).obj
    
            !include $(WXDIR)\src\makeprog.b32

    と書いている。TARGETを変えれば良さそうである(makefileの書き方は知らない)
    そこで
  • imageを自分で作ったcppファイルに合わせてmainとかに変えてみる
  • make -f makefile.b32

    そしてエラー(笑)main.rcがありませんと出るはず。
  • 以下のようなmain.rcファイルを作成
            #include "wx/msw/wx.rc"

    これで上手くいくはず。

    ちなみにスタティックリンクするとサイズが大きいのでダイナミックリンクにするには
  • make -f makefile.b32 WXUSINGDLL=1
  • リリースバージョンにするには、どちらも後ろに[FINAL=1]を付け加える